僕はドラゴンクエスト、いわゆるドラクエが大好きだ。
どのくらい好きかというと、ダンサー時分に書いていたブログで「ドラゴンクエストの謎。」というシリーズもののエントリーを書くくらいには大好きである。

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小学校5年生の頃、ファミコンの初代『ドラゴンクエスト』を遊んで以来、Ⅹ以外の全てのナンバリングタイトルを遊んで来た。
何故、30年以上もの間、ドラクエに魅了されて来たのだろうか。
心の中で自問自答しながら、ドラクエという文化の持つ魅力を再確認していきたいと思う。

ドラクエとの出逢いは、僕にとって憧れていたロールプレイング・ゲーム(RPG)との出逢いそのものだった。
当時、ゲーム雑誌やゲームブックなどの情報から『ダンジョンズ & ドラゴンズ』という紙とサイコロで遊ぶゲームが存在する事や、『ウルティマ』や『ウィザードリィ』といったコンピューターRPGがあるという事は、知識としては知っていた。
しかし、当時の一介の小学生にとって海外のゲームを輸入して翻訳して遊んだり、コンピューターをゲームの為に購入するという選択肢は無きに等しく、いつかそういうゲームで遊んでみたいものだと夢想するのが精一杯であった。

フィールド上をキャラクターが歩くと、唐突に画面が変化し、中央に鳥山明先生の描くモンスター、それを囲むように表示されるウィンドウ。
雑誌で見た『ウルティマ』や『ウィザードリィ』の様な画面がそこにあった。

これが、僕とドラクエとの、コンピューターRPGとの出逢いだった。

以来、僕もソフトを購入し、パスワードである「ふっかつのじゅもん」を記入する為のノートを用意、アレフガルドの大地を竜王探索の旅に出た。

それまで知っていたゲームに無かった「レベルアップ」という概念が面白かった。
敵を倒すと経験値とゴールドと呼ばれる金が手に入る。
レベル毎に定められた経験値に達すると、自分のキャラクターのレベルが上がる。
レベルが上がるとキャラクターの耐久力とも呼ぶべきヒットポイント(HP)や魔法を使う為に必要なマジックパワー(MP)、その他「ちから」や「すばやさ」などの能力値が増えて、キャラクターが成長してゆく。
また、得たゴールドでより強力な武器や防具、道具などを買い揃え、キャラクターは更に遠くまで旅をして生き延びる可能性が増える。
レベルアップにより、魔法の呪文を覚える事がある。HPを回復する癒しの呪文「ホイミ」や、炎で攻撃する「ギラ」、敵を眠らせる「ラリホー」、城まで瞬間移動出来る「ルーラ」や地下迷宮から地上へ瞬間移動出来る「リレミト」など、アレフガルド攻略に欠かせない強力な呪文が一つ、また一つと増えてゆく。
この「目に見えてわかる成長」という要素にハマった。

そう、何故かドラクエに限らず、コンピューターRPGというジャンルを遊んでいると、ゲーム自体をクリアしたにも関わらず、延々とレベルアップやアイテム蒐集を繰り返してしまう事がある。
僕はカンスト(カウンターストップ。該当する数値が打ち止めになる事)するまで成長させる事に興味は無いが、クリアしたRPGを遊ぶ事が多いのは、こうした「目に見えてわかる成長」が楽しいからだ、と思っている。
人によっては「作業」と揶揄される経験値やゴールドを稼ぐ行為が、僕にとっては快楽の一つなのである。

ドラクエの大きな魅力に、堀井雄二先生の生み出すストーリーと世界、鳥山明先生の描くキャラクターと、すぎやまこういち先生の紡ぎ出す音楽がある。
ドラクエの物語は分かりやすく、かつ、主人公が喋らないというのがいい。
堀井雄二先生は漫画家・小池一夫先生の劇画村塾出身のライターで、『週刊少年ジャンプ』の読者投稿コーナー「ジャンプ放送局」などを担当していた。
堀井雄二先生が作るゲームの特徴の一つに「周囲の人物に語らせる」というテクニックがある。
ドラクエの主人公は一切、口をきかないが、周囲の人々が主人公がどんな人物であるか、語り掛けて来る事で、プレイヤー自身が想像して補完する。このプレイヤーとキャラクターとの距離感が絶妙だ。勝手に喋られてしまっては、感情移入がしづらくなってしまう。僕は無口なドラクエの主人公が大好きだ。

ドラクエが世に出た1986年当時、鳥山明先生の漫画は絶大な人気を誇っていた。
出世作『Dr.スランプ』が絶大なる人気を誇り、更に『ドラゴンボール』が大ヒット。この稀代の大人気漫画家の描くキャラクターは敵であるモンスターすらも魅力的で、鳥山明先生がキャラクターデザインしているからドラクエに興味を持った人も多いだろう。
ドラクエにもぱふぱふを筆頭に『ドラゴンボール』の影響が随所に見られるし、『ドラゴンボール』の漫画の中にドラクエ2のモンスターたちが登場する回があった。
相互に影響を与え合う存在だったのだろう。

僕は『ウルトラマン』が好きなのだが、『帰ってきたウルトラマン』の音楽を担当されていたのが、すぎやまこういち先生だった。
すぎやまこういち先生はザ・タイガースの楽曲やヴィレッジ・シンガーズ「亜麻色の髪の乙女」(後に島谷ひとみさんのカヴァーで再ブレイク)など大ヒット曲を手掛ける作曲家だが、ゲームが大好きでパソコン版の『森田将棋』(エニックス)のアンケートハガキを書いた事がキッカケで、ドラクエの音楽を担当する事になったというのは、有名な話。
「ゲーム音楽は繰り返し何度も聴く事になるから、クラシック音楽にしたらいいだろう」というアイデアは、ゲーマーならではの視点から生まれたものだろう。

こうした才能が集結し、ドラクエは生まれた。
この才能の三位一体こそがドラクエをドラクエたらしめていると思う。

僕が一番好きなドラクエはドラクエ3であるが、世界観は2が一番好きだし、音楽は4が一番好きだし、システムは11が一番好きである。
どうしても、小学生の頃にガッツリ遊んだ事もあり、ロト三部作が一番好きだ。その中でも3が一番好きなのは、自由にキャラメイクが出来るから。
でも、キラーマシンなどのメカ系モンスターが初めて登場した2もカッコいい。
ドラゴンクエストの謎。 其の参」でロト三部作について色々と妄想したが、こうした想像の余地があるのも大好きな理由の一つでもある。

『ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島』の舞台がドラクエ2の世界なので、非常に嬉しい。

今後もシリーズが出る度に遊び続けていく事だろう。